セキセイインコの羽は日々抜けていますが、一度にたくさんの羽が抜ける換羽の時期があります。換羽はセキセイインコの体に大きな負担がかかり、同時に心も不安定になりがちです。大変な換羽の時期も健やかに毎日を過ごせるよう、飼い主にできることを考えながら温かく見守ってあげましょう。羽が抜けた後に出てくるツンツンとした細長い筆毛にも気をつけたいことがあります。羽が生える仕組みと換羽時の注意点についてお伝えします。
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セキセイインコの羽がたくさん抜けていたら換羽です
セキセイインコを飼っていると毎日チラチラと羽が抜けているのを目にします。換羽の時期でなければ一日に数枚程度でしょう。
換羽になると一日にたくさんの羽が抜けます
セキセイインコもひっきりなしに羽の手入れをし、ケージの底やセキセイインコがしばらく過ごした場所の下には抜けた羽がたくさん落ちているのに気づくはずです。
一度にたくさんの羽が抜けるため、セキセイインコの方も色のあるきれいな羽が少なくなり、中の白い綿毛がチラチラ見えてなんともみすぼらしい見た目になることがあります。一箇所だけ集中して抜けてしまうとハゲに見えてしまいます。
セキセイインコの大規模な換羽は年2回ほどあります
通常なら春と秋の年2回の換羽ですが、ペットとして飼育されているセキセイインコの場合は換羽の時期も回数も乱れがちです。一年のうちに何度も換羽があることも珍しくありません。
換羽のときに現れる筆毛の正体
羽が抜けたあとには細長いツンツンとした状態の筆毛が生えてきます。特に顔の周りの筆毛が目立つため、筆毛が多いと見た目がかなり違って見えることもあります。
筆毛の正体は新しい羽
新しい羽は鞘に包まれている状態で、細長いトゲのような形で生えてきます
鞘の中ではまだ羽が作られています。羽が出来上がったら鞘が取れて、細くなっていた羽が広がり通常の状態になります。
セキセイインコの羽は私たちの髪の毛のような存在に思われるかもしれませんが、羽が生える仕組みは髪の毛とは異なります。
セキセイインコの羽は皮膚の一部です
皮膚が盛り上がり、トゲのようなものが皮膚から突き出してきて、どんどん伸びて筆毛になります。
換羽のときはかゆみがあるので、なついているセキセイインコなら頭をかいてとお願いしてくることもあります。筆毛は触ったときに傷みを感じる場合もあるようです。頭をかいている間はうっとりとしていたのに、急に攻撃をしてくることがありますよね。きっと筆毛に痛みがあったのでしょう。
羽の生えかわりは心にも体にも負担が大きい
換羽は新しい羽を急ピッチでどんどん作らなければならないため、セキセイインコにとっては大変は時期でもあります。体に大きな負担がかかるのはもちろんですが、心も不安定になりがちです。
いつもは人によくなついているセキセイインコでも、換羽になると攻撃的になることがあります
体調がイマイチで元気も出ないため、気持ちにも余裕がなくなりイライラするのでしょう。
まだ若いセキセイインコなら換羽でも元気いっぱいで、いつもとは変わらない様子で過ごすこともあります。ですが、体調が悪い場合や高齢のセキセイインコにとっては換羽は体にこたえるものです。元気がなくなり寝てばかりいたり、体調を崩してしまう場合もあります。
今までは換羽でも元気で問題がなかったのに、急に体調を崩すようになることもあります。元気があっても無理をさせないことも大切です。
セキセイインコの換羽の時に気をつけたいこと
換羽時は新しい羽を作るために栄養も必要です。
羽の主な成分はタンパク質なので、いつもよりタンパク質を多めに与えるようにしましょう
ペレットの場合なら換羽時に向けたものや高タンパクのものを選んでください。シード食の場合はオーツ麦やカナリヤシードを多めに配合すると良いでしょう。
換羽用のサプリメントも販売しています。水に混ぜたり餌に振りかけて簡単に与えることができるので、上手に利用してみてください。
体調を崩しやすい時なので温度管理も大切です
換羽の時はいつもより暖かめにしてください。放鳥時にはセキセイインコが過ごす部屋全体も暖かくしておきましょう。
元気があっても換羽の時は放鳥時間を短めにして、なるべくゆっくり休めるようにしてください。
セキセイインコが羽の状態が良くないとき
セキセイインコの羽は健康状態のバロメーターにもなります。羽の色艶がなくなったり、ちぎれたりねじれている、見るからにボサボサな状態なら病気の可能性もあるので気をつけてください。。
羽の状態が悪くなり健康的には見えない時は脂肪肝や甲状腺疾患にかかっている恐れもあります。羽に異常がある場合はウイルス疾患も考えられます。セキセイインに元気や食欲があっても羽の状態がよくない場合は病院で診てもらってください。
自分で羽を抜いていたり皮膚を傷つけている場合はダニや寄生虫が原因の場合もありますが、心の状態が良くない可能性もあります。ずっとケージの中に入れたままにしていたり、強いストレスを感じることで自分で羽を抜いてしまうことがあります。
抜けた羽もチェックするようにしましょう
羽に横線があるのはストレスラインと言い、強いストレスを感じたときや栄養バランスが良くないことが考えられます。環境の変化や栄養の偏りが原因なので、飼育環境を見直してみることも必要です。食事の面では特にタンパク質が不足することでストレスラインが出やすくなるため、餌を変えたりタンパク質を補う工夫をしてみてください。