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無精卵を抱卵中のセキセイインコ。飼い主にできることについて

一羽しかいないセキセイインコが、気づいたら卵を産んでいたということがあります。その卵が無精卵であってもセキセイインコは抱卵をはじめます。一生懸命に卵を温めている姿はけなげではありますが、孵化することがないとわかっていると抱卵は負担でしかありません。セキセイインコが無精卵を抱卵しているときに飼い主ができること、そして産卵をさせないことの大切さについてお伝えします。

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セキセイインコは無精卵であっても抱卵をします

セキセイインコは一羽だけしかいなくても卵を産むことがあります。

セキセイインコの発情期は年に2回ほどあり、メスしかいなくても発情することで卵ができて産卵をします。

卵は無精卵のため孵化することはありませんが卵を産んだ後は抱卵を始めます

1個目の卵は温めず、2個目の卵を産んでから温めることもあります。
一度産卵をすると、大抵の場合は卵1個だけで終わりではありません。セキセイインコの産卵は全部で5~6個の卵を産みますので、ある程度の数になるまで卵を産み続けることになります。

セキセイインコは1日おきに産卵をしますので、1週間から10日ほどかけて産卵が続くことが多いです。あまりたくさんの卵を産んで、抱えきれないこともあります。コロコロと転がってはみ出した卵をくちばしで自分のお腹の下に引き寄せるのですが、また違う卵がはみ出してしまうこともあります。

無意味だとわかっていても、セキセイインコには抱卵させてください

セキセイインコは必死に卵を温めていますが、その卵から雛が誕生することはありません。抱卵は無駄なことだとわかっていますし、卵が腐ってしまいそうで心配になりますよね。

ですが、卵は取り上げないでください。

卵を取り上げてしまうと、補充するかのように産卵をし続けます

卵が5個前後揃うまで産卵をし続けてしまいます。抱卵することもセキセイインコの負担になりますが、産卵のほうがもっと負担が大きくなります。

温めている卵が割れていることに気づいた時は擬卵を用意して、こっそりすり替えておきましょう。擬卵は鳥用品を扱っているお店で販売されています。セキセイインコのなかには擬卵に気づいてよけてしまうこともありますが、しばらくすると擬卵を戻して一緒に抱卵することもあります。

産卵をストップさせたい時にも擬卵を使うことができます

卵の数が5個前後になるように擬卵を足しておけば、卵が十分あると勘違いして産卵することをやめ、抱卵に集中します。

大抵のセキセイインコはケージの底で抱卵をします。冷たく足場の悪い糞切り網の上で抱卵させるのはかわいそうなので、抱卵中は糞切り網を外して床材を敷いてあげましょう。フリースなど爪がひっかからないような布やキッチンペーパーを細く裂いた上で卵を温めさせてあげてください。抱卵中のセキセイインコは卵の上で糞をすることはないので、糞切り網は必要ありません。卵の近くで糞をしたときはそっと拭き取ってください。

セキセイインコが抱卵をやめるタイミング

通常の抱卵期間は20日前後です。無精卵の場合であっても20日前後は抱卵し続けると思ってください。本来なら雛がかえるまで抱卵は続けるので、1ヶ月以上抱卵している場合もあります。

いつまでたっても孵化しないことで、セキセイインコも次第に諦めて卵から離れるようになります。それまでは抱卵を続けさせましょう。抱卵をやめるタイミングは飼い主がもういいでしょうと区切りをつけて卵を取り上げるのではなく、セキセイインコに決めさせます。

とは言っても、抱卵はセキセイインコの負担になります。抱卵期間が長くなるとやつれてきて、体もやせ細り衰弱する恐れもあります。
セキセイインコが抱卵に疲れているようなら、抱卵を諦めるように遊びに誘ってみるのも良いでしょう。通常の抱卵期間である20日前後を過ぎたあたりで、ケージから出て遊ぶ時間を作ったりおやつで釣ってみるなど、抱卵しない時間を作ってみてください。卵よりも飼い主と遊ぶ方を選び、抱卵をやめるかもしれません。
セキセイインコが抱卵するのをやめたら、卵はさっと取り除いてください。

セキセイインコの産卵はリスクが高く、抱卵も負担でしかありません

抱卵している様子も心配になりますが、産卵はもっと大きな負担がかかります。無精卵を産卵することはリスクでしかありません。

一日おきに5個前後の卵を産むということは、母体のカルシウムや栄養をどんどん失うことになります

母体のカルシウムが足りないとしっかりとした殻が作ることができず、殻が柔らかい状態の卵になります。セキセイインコは自力で産卵することができず、卵詰まりになる危険があります。

産卵はセキセイインコにとって大変苦しく負担のかかるもの

産卵を繰り返すことで生殖器系の病気をはじめ、肝臓疾患や関節の異常など様々な病気の原因にもなります。卵がお腹になくてもお腹が大きく膨らんだ状態になったり、足がマヒしてしまうこともあります。
産卵する機会を減らし、卵ができてしまった時はカルシウムを多めに与え、いつもより暖かくして無事に産卵できるように環境を整えてください。

セキセイインコの過発情をおさえることが大切

過度な産卵を防ぐためには発情をさせないことが基本です。

年2回程度の発情なら生理的なものなので仕方ありませんが、それ以上は過発情の状態です

ペットのセキセイインコの暮らしは野生とは違います。敵がいない安全な環境で、一年中暖かく過ごしやすい状態です。これでは繁殖に向けて発情、産卵を繰り返すのも無理ありません。

セキセイインコの発情を防ぐためにできることがあります。

日照時間を短くします

明るい時間が長くなると発情しやすくなりますので、朝は遅く起こして夜は早く寝かせてください。夜になると照明をつけて室内を明るくするため、セキセイインコにとっては昼間の時間と同じ状態になります。夕方になったらケージの中に入れて布をかけて暗くします。起きている時間は通常でも12時間以内、発情しているときなら8~10時間にしてください。

巣を思わせるものを取り除いてください

メスが発情すると巣材になるものを噛み続けていたり、暗くて狭い場所を気にして潜り込んだりします。巣を思わせるものを取り除いてください。家具の隙間の前に物を置いて塞いだり、新聞紙や雑誌、木製のものを噛んでいる時は取り除いてください。

多少のストレスも効果的です

セキセイインコも危険を感じたり落ち着かないところでは産卵して子育てをする気持ちにはなりません。毎日ケージの場所を変えたり、セキセイインコが警戒するような物を視界に入るように置いておくなどして、ちょっとした緊張感を与えるようにします。あまり強いストレスがかかるのは良くないため、セキセイインコの様子を見ながら発情を抑える程度に行ってみてください。

セキセイインコには気の毒ですが、発情や産卵から守るためでもあります。セキセイインコと一緒に過剰な発情を乗り越えていきましょう。