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コザクラインコの発情期が多い場合は抑制することも必要です

コザクラインコはラブバードと言われるくらい愛情豊かな鳥です。飼い主にもよくなつき、癒やしを与えてくれる存在ですよね。そんなコザクラインコは発情期が多くなりやすいという問題もあります。本来なら年2回ほどある発情期ですが、飼育下ではもっと増えてしまう傾向があります。発情のしすぎは健康を害するリスクも高いので、なんとか抑えたいところでしょう。コザクラインコの発情についてお伝えします。

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コザクラインコの発情期は年2回。飼育下ではもっと多いことも

コザクラインコが頻繁に発情していることに不安を感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。愛情深いコザクラインコですが、あまりに発情を繰り返しているのは問題でもあります。

コザクラインコの発情期は年2回あります。産卵、子育てに丁度よい過ごしやすい季節に繁殖期を迎えますので、春や秋に発情期があるのが普通です。
ところが、ペットとして人に飼育されているコザクラインコの場合は常に繁殖に適した環境にいます。一定の温度に保たれた室内は穏やかな季節そのものです。餌に困ることもなく、外敵もいないため、安心して子育てができますよね。

コザクラインコのために整えた快適な環境が、発情を促して良くない結果につながっているのです。季節が多少ずれたとしても年2回の発情期であれば生理的なものなので心配ありません。発情が落ち着いたと思ったらまた発情期を迎えたり、おさまることなく年中発情しているのなら問題です。発情のしすぎはコザクラインコの体に良くない影響を与えますので、抑制して正常な範囲に戻す必要があります。

コザクラインコは発情期になると見られる特徴的な行動

コザクラインコは人によくなつき、いろいろな表情を見せてくれます。コザクラインコのご機嫌な様子は飼い主も嬉しく思いますよね。
コザクラインコが楽しく遊んでいると思っていたら、それは発情による行為だったということもあります。

コザクラインコのオスが発情しているときは、吐き戻しをしたりお尻をこすりつける行動がみられます。

発情の対象は必ずしもメスというわけではありません。1羽飼いでも発情期がきたら発情特有の行為をしだします。吐き戻しは本来ならメスへのプレゼントなのですが、そのようなメスがいない場合は鏡に映った自分に対して、気に入ってよく遊んでいるおもちゃに対して行います。飼い主にべったりなら発情の対象が飼い主になることもあります。
くちばしをカチカチ鳴らすというオスもいます。羽をふわっと膨らませてくちばしをカチカチさせるのはオスの愛情表現のひとつです。

メスの場合は紙を細長く噛みちぎり、自分の羽に差し込む行動をします。

発情期になると紙や木など噛じることができる物に執着するようになり、ケージの底に敷いてある紙、新聞や本、木製の家具などを熱心に噛んでボロボロにします。
羽を広げるポーズをすることもあります。飛行機のように見えてかわいいのですが、このポーズをしているメスは発情真っ盛りです。

メスは産卵にむけて体にも変化が現れます。便を溜めて出すようになるので、回数が減り大きな便になります。お尻の排泄口が普段より大きくなり、骨盤の幅も広がります。

コザクラインコが発情しすぎるのはよくありません

コザクラインコが発情している時はいつもよりテンションが高く、とても楽しそうに見えますよね。ですが、発情のしすぎはコザクラインコの体に様々な悪影響を及ぼします。

オスは吐き戻しをしすぎることにより衰弱していく恐れがあります。せっかく食べた餌を吐き出してしまうのですから、自分の体の栄養にはなりません。吐き戻した餌を自分で食べるオスもいますが、時間がたつと吐き戻した餌に雑菌が増えて胃腸を壊す恐れがあります。また、吐き戻し行為が頻繁なときに体調を崩して嘔吐をした場合、飼い主が気づくのが遅れてしまうことになりかねません。
お尻をこすりつけすぎることでお尻が赤くなり痛みを伴ったり、ひどい場合は皮膚に傷がつき出血することもあります。

メスの場合は産卵の機会が増えることが一番のリスクでしょう。卵を作るときには体内のカルシウムが大量に使われますので、骨がもろくなります。きちんとした殻の卵ができないとスムーズに産卵することができず、卵詰まりになる恐れがあります。

発情しすぎることでオスなら精巣腫瘍、メスなら卵管や卵巣の疾患など生殖器系の病気の原因にもなります。

コザクラインコの発情期が多くなる環境について

飼育下のコザクラインコが発情しやすくなる原因には快適な環境があります。

  • 一年中暖かく過ごしやすい温度に保たれたケージや室内には季節感がありません。常に春や秋といった快適な季節でもあります。自然界のコザクラインコは気温や気候をサインに発情をします。コザクラインコに合わせた温度管理が発情を促してしまっています。
  • 日照時間も発情に大きく影響を与えます。自然界の日照時間は日の出・日の入りといった太陽の動きによるものですが、家の中では暗くなると電気をつけます。いつまでも電気で明るい状態だと日照時間が長いことと変わりありません。暖かく日照時間が長いのなら、繁殖に適した環境となってしまうのも無理ないでしょう。
  • ペットのコザクラインコには常に十分な餌があり、自分を狙う敵もいません。安全で安心できる環境もまた、発情につながってしまいます。
コザクラインコのためを思って整えた飼育環境が発情という問題を引き起こしているのです。愛情をたっぷり注がれたコザクラインコほど発情しやすくなってしまうのはとても残念なことでもあります。

コザクラインコの発情を抑えて健康的な毎日を

コザクラインコの発情を防ぎたくても温度を低くしたり餌を与えないというわけにはいきません。発情を抑制できたとしても、他の病気になってしまうでしょう。
発情の対象になるものをすべてなくして、過度なスキンシップは避けた方が良いのは確かですが、愛情深いコザクラインコは欲求不満や寂しさからストレスを感じてしまいます。ストレスから毛引き症になるコザクラインコも少なくありません。飼い主にとってもコザクラインコと一緒に過ごす時間を持てないのは辛いことですよね。

発情を助長してしまうような行為は避け、最低限のスキンシップだけにしておきましょう。メスなら背中に触らないようにし、噛みちぎることができるものは片付けておきましょう。放鳥の前に部屋の中を整え、ケージ中は底に敷いている紙を取り除いてください。我が家ではケージの底に紙は敷かず、毎日底のトレイを外して洗っています。

オスの場合は発情の対象を遠ざけるようにしてください。人の指の爪に吐き戻しをしたり頭の上でお尻をこすりつけるのなら、爪を見せない、頭に乗せないようにします。お気に入りのおもちゃが発情の対象になっているのなら、かわいそうですがそのおもちゃは片付けてしまいましょう。お気に入りのおもちゃを探し回るようなら、他のおもちゃで一緒に遊んで早く忘れるように仕向けます。

日照時間が長くなることが発情に繋がりますので、コザクラインコにとっての明るい時間を飼い主が調整します。朝はできるだけ遅く起こし、夜はコザクラインコだけ早めに寝かせてください。ケージの中を暗くするだけでなく、寝る時だけ人の生活音がなるべく聞こえない部屋にケージを移動します。コザクラインコが寝ている時間を最低10時間以上、発情している時は12時間以上にします。
コザクラインコが元気なら温度を少しだけ低めにしてみるのも良いでしょう。寒がっていないか確認しながら、温度を調節してください。

それでも発情がおさまらないときは、適度なストレスを与えてください。コザクラインコのケージを置く場所を日によって変えてみる、又は一日の間で時々違う場所にケージを移動させるのも良いです。コザクラインコから少し離れた場所に見慣れない物を置くといった方法も適度な緊張感を与えます。我が家では恐竜のおもちゃを買ってきて、視界に入る場所に飾ってみました。怖がるというほどではありませんが、意識して緊張している様子は見られました。卵を作っている場合じゃないという環境を作ってください。
発情抑制はコザクラインコに意地悪しているようで心苦しくなるかもしれません。ですが、健康に長生きしていもらうためには発情させすぎないことが必要です。発情抑制は大変ですが、コザクラインコとともに飼い主さんも頑張ってくださいね。