セキセイインコは人によく懐くイメージがあります。ところが、これは人間によってヒナから育てられた場合の話。成鳥になってから迎えた場合は手乗りどころか人が近寄っただけでパニックになることもあります。
人を怖がるようなセキセイインコの成鳥であっても時間をかけて接することで手乗りになる可能性もあります。それには飼い主の根気が必要ですが、セキセイインコの方も努力していることを忘れないで一緒に頑張ってみましょう。
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セキセイインコを成鳥で迎えることとは
セキセイインコは人懐っこいので飼い主にべったりの手乗りのイメージがあります。言葉を覚えてたくさんおしゃべりしてくれるという楽しい存在でもありますよね。
セキセイインコが人によく懐いているのは、生後まもないヒナのうちに親鳥から離し、人によって育てられたためです。人間の手は餌を食べさせてくれる良い存在なので怖がることはありません。ヒナにとっての人間は自分の世話をしてくれる味方なのです。
そんなセキセイインコも成長するにつれて警戒心が芽生えてきます。人間が身近にいて常に触れ合ってきたのなら、セキセイインコにとって人間は家族と同じ存在です。そうではなかった場合は人間は自分に危害を与えるかもしれない存在になります。警戒するのは当然なのです。
セキセイインコの成鳥は人に慣れていない場合もありえます。
人を怖がって近寄らないこともあると理解してください。人が近づいただけでパニックになる場合もあります。
成鳥から手乗りにすることはかなり難しいことではありますが、決して不可能ではありません。時間をかけて少しずつ前向きに行っていきましょう。
セキセイインコが環境に慣れるまでじっくり待ちましょう
セキセイインコを迎えたら嬉しくて、すぐにでもケージから出して一緒に遊びたくなることでしょう。ですが、セキセイインコの方は怖くて緊張状態であることを理解してください。家に迎えた直後はおとなしいと感じるかもしれません。セキセイインコは賑やかな鳥なので、リラックスしている時やご機嫌な時はさえずったり活発に動いています。静かにしているということはかなり緊張状態にあると考えておきましょう。
セキセイインコを家に連れてきたら、最初のうちは近寄らずにそっとしておきます。
飼い主はいつもより静かにすることを意識しながら、まるでセキセイインコに気付いていないような様子で生活をしてください。まずはセキセイインコに私たち人間のことをじっくり観察させます。怖くないということをわかってもらいましょう。
セキセイインコは人の行動だけでなく表情や話し声、笑い方などを観察しています。
テレビや洗濯機、食洗機の音、外から聞こえる音など日常生活で聞こえてくる音にも少しずつ慣れてきますので、それまで飼い主は待つようにしましょう。
セキセイインコが慣れてきたら少しずつ距離を縮めていく
セキセイインコに余裕がでて慣れてきたようなら、今度は少しずつ距離を縮めていきます。
最初のうちはセキセイインコに必要以上に構わないようにし、笑顔で話しかけるだけにしてください。
餌や水を変えるときやケージの掃除をするときなど、セキセイインコに近づく必要があるときはやさしく声をかけます。朝はおはようと、寝かせるときはおやすみと静かにやさしく挨拶をしてあげましょう。
このような日常行う世話にも慣れてきたら、今度はセキセイインコのそばで過ごす時間を作ってください。人に慣れていない成鳥なら、人がそばに来たというだけで緊張を感じているはずです。ケージのすぐそばで静かに過ごし、危害を加えないということをわかってもらうようにしましょう。
青菜のサイズを少しずつ小さくして、手との距離を縮めていきましょう。最終的に手の近くに寄って食べられるようにし、もし怖がるようならひとつ前に戻ってやり直します。手を怖がらないようなら、手でつまんで食べさせても構いません。ここで怖がりだしたら、少し大きめのサイズに戻ってやり直します。
セキセイインコの成鳥を放鳥するときは注意が必要
セキセイインコが落ち着いて過ごすようになり、人の手を怖がらなくなったら、いよいよケージから出してみましょう。
放鳥させる時も段階を踏むことが大切です。
まず最初はケージの扉を開けておくだけにします。慣れていない成鳥の場合は扉が開いているからといってすぐに出てくることはありません。おそらく、いつもは閉まっている扉が開いたままなので、緊張して警戒することでしょう。でも意識して少しずつ扉に近づいてくるはずです。実際にケージから出るようになるまでは個体差があります。すぐに出てくる場合もあれば、何日もたってから恐る恐る出てくることもあります。
人に慣れていない成鳥は飛ぶことにも慣れていないはずです。もしかしたら飛ぶことができなくて、すぐにどこかに落ちてしまうかもしれません。また、初めて飛ぶヒナのように、成鳥であっても飛ぶのが下手なこともあります。壁やガラス、家具などに痛々しくぶつかりながら飛ぶこともありますし、飛んだもののどこに止まったらいいのかわからなくて長い時間飛び続けるはめになることもあります。飛ぶのが下手な成鳥は止まるのも下手です。止まろうと思ってもうまく止まれずに滑り落ちてしまうこともあります。
飛ぶことに慣れていない可能性が高いので、放鳥時は注意が必要です。
窓ガラスも初めて見るものなので、ガラスというものがわかっていません。かなりの勢いでぶつかり脳震盪を起こすケースも多いです。窓にはカーテンを閉め、遠くまで飛んでいかないようにドアは閉めてください。放鳥時は危ないと思われる物は片付けておき、家具の隙間に落ちないようにふさいでおくなど、準備を整えてからケージの扉を開けてください。
セキセイインコの成鳥とは時間をかけて根気よく
セキセイインコの成鳥を手乗りにするのは大変根気が必要なことです。
今日はうまくいっても翌日は一歩後退ということもよくあります。毎日少しずつ前進できるとは限りません。セキセイインコの状態によっては一歩戻ることが必要な場合もあります。
セキセイインコのケージにむやみに手を入れるのもよくありません。ケージはセキセイインコにとって唯一安心できる場所なのです。
ですが、病院へ連れて行きたいなど、どうしてもセキセイインコを捕まえなくてはならないこともあります。その時は素手で捕まえるのではなく、タオルを使ってくるむように捕まえたり、もしくは手袋をはめるようにしましょう。手乗りにするためには人の手を怖いものと認識させないことが大切です。人の手はおやつなどをくれる嬉しい存在だと思わせてください。