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セキセイインコのそのう炎の症状とは。原因を知れば予防もできる

セキセイインコに嘔吐や下痢の症状がみられた時に疑われるのがそのう炎です。そのう炎は鳥にあるそのうという器官に菌が繁殖して炎症を起こす病気。セキセイインコにかかりやすいと言われているそのう炎ですが、実はヒナに多い病気で成鳥がかかることはあまりありません。適切な飼育方法をすることで十分に防ぐことができる病気でもあります。そのう炎になる原因を知り、大切なセキセイインコがそのう炎にならないように気をつけましょう。

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セキセイインコのそのう炎の主な症状は嘔吐や下痢、それにあくび

セキセイインコを飼っている人なら「そのう炎」という病名は耳にしたことがあるでしょう。そのう炎とは「そのう」という器官に細菌が繁殖したり真菌が発生することで炎症を起こす病気です。よく聞く病名ではありますが、ヒナに多い病気で成鳥がかかることはあまりありません。

セキセイインコのそのう炎の主な症状は嘔吐、あくび、下痢です。

嘔吐をしているくらいですから食欲もありませんし、よく水を飲むようになります。セキセイインコの口から発酵したような臭いがするのも特徴です。

成鳥の場合は吐き戻しという行為をしますので、嘔吐なのか吐き戻しなのかを見分けることが必要です。吐き戻しは発情による行為のひとつで病気ではありません。メスに対して、又はおもちゃや鏡、飼い主など、対象物に向けて自分の意思で餌を吐き出します。嘔吐の場合はこみ上げてくる感じで首を横に振って吐き散らします。嘔吐物で顔や頭が汚れてしまうこともあります。

嘔吐の症状があるため気持ちが悪く、あくびを頻繁にするようになります。眠い時のあくびとは違い、首を伸ばして何度も生あくびをします。
体調が悪いので羽を膨らませてじっとしているようになります。便は下痢または軟便の状態になることも多いです。

嘔吐や下痢が続くつらい症状のそのう炎。その原因について

セキセイインコがそのう炎になるのは、そのうの中に細菌が繁殖したためです。

セキセイインコの通常の食事でそのう炎になることは滅多にありません。通常ではありえないもの、つまり人間の食べ物を食べたことによりそのう炎になることが多いのです。パンやご飯、クッキーなどのお菓子を与えていたり、または人が目を離したすきにおかずをつまんでいるということもあります。特に水分の多い食べ物がそのう炎の原因になることが多いです。

セキセイインコのそのうは食道から胃に続く間にある袋状の器官で、食べた餌を一時的に溜めておくためのものです。発情期の吐き戻しやヒナに与える餌もそのうから戻したものです。食べたものがすぐに胃におりて消化が始まるわけではなく一時的にそのうに残ります。水分の多い食べ物がそのう炎に残っている間に雑菌が繁殖し、そのう炎になってしまいます。

大人のセキセイインコは混合シードやペレットなど乾いた餌を食べます。すっかり成鳥になった後もいつまでもヒナが食べるふやかした種子を食べていることでもそのう炎にかかることもあります。

食べ物が原因の場合が多いですが、トリコモナス症などに感染した場合や、免疫力が低下してもともと持っていた菌が増殖する、又はそのうを火傷したり傷があることでもそのう炎にかかることがあります。

そのう炎はヒナに多い病気。症状に早く気がつくことが大切

そのう炎は大人のセキセイインコにはあまりみられませんが、ヒナには多い病気でもあります。

ヒナのうちは水分が多い温めた餌を食べますので、さし餌をしている時期はそのう炎にかかりやすいので注意が必要です。

ヒナがそのう炎になった場合も症状は同じです。嘔吐があり下痢をし、あくびをすることも多くなります。食欲や元気もなくなります。
ヒナの便はもともと水っぽく、複数いる場合はケースの中で重なり合って眠っています。そのためそのう炎かどうかが気づきにくいことも多いです。さし餌を食べない、便がいつも以上にゆるかったりお尻が汚れるといったことがあれば、そのう炎を疑ってみてください。

ヒナにさし餌をするときは、まずそのうに前回与えた餌が残っていないかどうか確認してください。餌が残っているのにさらにさし餌をしてしまうと、消化されないまま残った餌に菌が繁殖してそのう炎になります。
また、ヒナは冷たい餌は食べないため温めた餌を与えますが、この時温度が高すぎると火傷をしてしまい、そのう炎の原因になります。餌が冷たかったりぬるい状態だと消化がすすまないため、いつまでもそのうの中に餌が留まりそのう炎になることもあります。
さし餌の仕方に問題があるとそのう炎につながってしまうため、十分注意する必要があります。

セキセイインコがそのう炎になった場合の治療

そのう炎になると嘔吐やあくび、下痢といった症状が見られ、食欲が落ちて餌を食べなくなります。

セキセイインコがそのう炎ではないかと思ったときはすぐに病院へ連れて行ってください。保温して様子を見ている間にもどんどん症状が重くなり、餌を食べられないため栄養がとれず衰弱をしていきます。特にヒナは体力も免疫力も弱いため、様子見で命を落とす危険があります。

そのう炎の治療は、そのう炎になった原因によっても違います。

真菌に感染したことが原因の場合なら抗真菌剤、細菌が多い場合は抗生剤を使って治療することになります。
病院ではそのう液を採取して検査をし、注射をしたり必要な薬を処方してくれます。
成鳥の場合はそのう炎であることは少ないですが、セキセイインコは胃腸炎になりやすいと言われていますので、病院で適切な処置をしてもらうことができます。

病院から戻った後は飼い主がしっかり看病してあげてください。羽を膨らませない状態になるまで保温をし続け、静かで落ち着ける環境にしてしっかり休ませてください。ケージに戻す前にケージの中や餌箱などをきれいに洗い、清潔な状態にしておきましょう。

セキセイインコがそのう炎にならないように気をつけましょう

セキセイインコがそのう炎になる原因を理解していれば、そのう炎になることはありません。特に成鳥の場合は人間の食べ物を食べたことが原因でそのう炎になることが多いので、誤った飼育方法をしているとも言えます。

セキセイインコは味が濃いものやスパイシーなものが大好きです。ポテトチップスのような塩がついたお菓子などの味を一度覚えてしまうと、人が食べる度に欲しがるようになります。パンやクッキーを好むセキセイインコもいます。
その上、セキセイインコは好奇心が旺盛。飼い主が美味しそうに食べているものに興味を持ち、自分も食べてみようとすることもあります。テーブルの上にこぼれた醤油をなめたり、テーブルの上に散らばったパンくずがセキセイインコのおやつになることもあります。
セキセイインコがいる場所に食べ物を置かないようにし、パンやお菓子、ご飯など人間の食べ物は絶対に与えないようにしましょう。

ヒナはさし餌が原因でそのう炎になることが多いです。ヒナのうちは数時間おきのさし餌が必要で、その度にヒナの餌を作るのは大変でもあります。ですが一度お湯につけてふやかした餌には雑菌がつき傷みやすくなります。面倒ではあっても、毎回愛情の込もった作りたての美味しい餌を食べさせてあげてくださいね。