セキセイインコを飼育するときに大切なのが温度管理です。ケージの中を適温にしたくても、セキセイインコにとっての適温がどれくらいなのかがわかっていないこともあるでしょう。また、雛や老鳥の場合などセキセイインコの状態によって適温も違ってきますし、健康であれば季節感を意識することも必要です。病気の場合は適温に関係なくしっかり保温することが大切です。セキセイインコの適温と保温の仕方についてご紹介します。
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温度管理が重要なセキセイインコの適温について
セキセイインコの飼育は温度管理が大切なので、ケージの中の温度を一定に保つようにしている人も多いでしょう。そこで悩むのがセキセイインコにとっての適温です。
過ごしやすい丁度よい温度はセキセイインコの年齢によっても違ってきます
ヒナは羽が生え揃っていなくて免疫力も低いため、しっかり保温する必要があります。
ヒナの適温は30度前後を目安にしてください
ヒナが育って幼鳥になると温度を少しだけ下げていきます。幼鳥の適温は25~28度位になります。
成鳥になると20~25度が適温です
過保護にして暖かくしすぎると、今度は発情といった問題が出てきます。元気があって健康な成鳥なら様子を見ながら温度を低めにしても良いでしょう。寒がっていないようでも16度を下回らないようにしてください。
老鳥になると代謝が落ちて体力もなくなりますので、幼鳥を同じくらいの25~28度が適温になります
寒がっているようなら30度くらいにしてみても良いでしょう。
夏は冷えすぎないように、冬は放鳥時の適温にも気をつけて
セキセイインコにとって適温は私たち人間にとっては少し暑く感じる場合が多いでしょう。そのため、セキセイインコがいる部屋の中をセキセイインコの適温に合わせていまうと、人にとっては生活がしにくい環境となってしまいます。成鳥ならまだしも、幼鳥やヒナ、シニア鳥の場合なら暑くてたまりません。
セキセイインコを適温で飼育するためにはケージの中だけを適温に保つようにします
秋から冬にかけての寒さが厳しい頃なら、ペットヒーターがあれば簡単に適温にすることができます。普段はセキセイインコのケージを床に置いているのなら、寒い時期だけは床の冷えが伝わらないように高い台の上に乗せるか、マットや毛布を敷いた上にケージを乗せるなど冷えない工夫も必要です。
夏場の室内は私たちが快適な温度に保っているので、セキセイインコのケージにも特に何もしなくても大丈夫でしょう。20~25度という室温ならセキセイインコにとっても私たちにとっても快適な温度のはずです。
外出する時も暑さが厳しい時期はエアコンを切らずに、お留守番をするセキセイインコのために室温を一定に保っておくようにしましょう。扇風機の風はセキセイインコが嫌がります。エアコンを切る場合は、凍らせたペットボトルをタオルで包んでからケージの上に乗せておくと、セキセイインコのいる場所だけを涼しくすることができます。
室内飼いのセキセイインコにも季節感は大切
セキセイインコは穏やかで温暖な気候に生息しているイメージがありますが、野生のセキセイインコの生息地は意外と寒暖の差が激しいところでもあります。ですが、ペットとして飼育されているセキセイインコの場合は生まれたときから適温に保たれた快適な環境で暮らしています。いきなり野生のセキセイインコを意識して一日5度以上の温度差を作ってしまっては体調を崩しかねません。
元気いっぱいの成鳥なら季節感のある温度設定をおすすめします
適温に保たれた快適すぎる状態はセキセイインコの発情を促したり換羽のサイクルを乱すなど、問題になることが多いためです。
春と秋は温暖で快適な季節ですので、この時期はあえて調節する必要はありません
室内でも自然な季節感で飼育することができます。日差しが心地よい日は積極的に日光浴をさせるようにしましょう。
夏場は気温が高い上に日差しで室内は高温になりがちです。ですがエアコンで涼しくしすぎないようにし、夏を意識した室温にしてみましょう。春の温度よりも高めになるよう設定し、25~28度くらいの間でキープしてみてください。
セキセイインコとともに飼い主も夏を満喫してみましょう
冬は寒くて当然なので、セキセイインコの適温でもある20~25度よりももう少し低くしてみましょう。セキセイインコの状態を確かめながら2~3度低めにしてみても良いです。ただし、寒さによって体調を崩さないようにチェックを欠かさず、元気のある活発な成鳥に限ります。
適温と同様に湿度も大切。冬は乾燥にも気をつけて
セキセイインコを飼育するときは温度と同じくらい湿度にも注意してください。セキセイインコに適した湿度は60%です。
私たち人間にとって快適な湿度は40~60%、セキセイインコとほぼ同じと考えても良いでしょう
気をつけたいのが冬場の乾燥です。この時期は人が風邪をひきやすいように、セキセイインコにとっても乾燥によって体調を崩しやすくなります。
乾燥の時期はウィルスも活発になり、寒いため窓を開けることがないので室内の空気が入れ替わることもありません。セキセイインコも細菌やウィルスによって呼吸器系の病気にかかるリスクが高くなります。
セキセイインコが病気の場合はいつもより高めが適温になります
成鳥の適温は20~25度ですが、セキセイインコが体調を崩していたり病気の場合は適温も変わってきます。寒がって羽を膨らませているのなら、羽がいつもと同じ状態になるまで温度を高くしてください。病気なら30度超えてもまだ寒がっている場合もあります。病鳥の適温28~30度という話を聞くことがありますが、これは目安に過ぎません。セキセイインコの状態に合わせて適温を見極めてください。
35度でようやく羽を膨らませなくなる場合もあります
適温がわかったらその温度をキープし続けて、こまめにセキセイインコの様子をチェックするようにしましょう。体調が少しでも回復してきて暑がっているのであれば、温度を少しずつ下げて様子を見ます。暑さで体力が奪われないように注意しましょう。
セキセイインコを病院へ連れて行く時にも、キャリーケースの中を保温し続けることが必要です。キャリーケースを保温性のあるバッグの中に入れたら、湯たんぽやカイロも一緒に入れて保温をします。カイロは発熱するときに酸素を使いますので、隙間風がはいらないようにバッグをしっかり閉じてしまうと酸欠になる恐れがありますので注意しましょう。