ペットショップを覗くとセキセイインコの雛がたくさんいて、そのかわいさに虜になることがありますよね。重なり合って寝ている雛もいれば餌を求めて元気に鳴いていたり、なかには近くまで寄ってきてくれる雛もいます。連れて帰りたくなってしまうでしょう。
セキセイインコは雛から育てることで手乗りになり、人を怖がることなくよくなついてくれます。環境にも上手に馴染んでくれるので飼育方法は難しくはありませんが、雛を迎えたら親鳥に代わって世話をする必要があります。雛の飼い方と雛を迎えるための準備をご紹介します。
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セキセイインコを飼いたい。元気な雛を迎えましょう
セキセイインコの雛は鳥を扱っているペットショップやホームセンターのペットコーナーで購入することができます。
たくさんの雛が販売されていますが、そのなかでも健康で元気な雛を選ぶことがポイントです。
- 元気があって顔の周りやお尻が汚れていない
餌を食べたことでくちばしの周りが汚れている場合もあります。嘔吐による汚れではないかを確認しておきましょう。お尻が汚れているのなら下痢をしていたり病気の可能性もあります。さし餌の様子を見ると食欲をチェックすることができます。 - 足や爪に異常がなく、歩き方にも問題がない
足の指が曲がっていたり爪が折れていないかどうか確認してください。歩いている様子も異常がないか見ておきましょう。 - 羽にツヤがあり汚れていない
雛のうちはまだ羽が生え揃ってはいませんが、翼の羽の状態などを見てキレイだと思える雛を選んでください。ろう膜やくちばしにツヤがあり良い状態かも確認しましょう。
雛を販売しているお店の状態も見ておきましょう。店内や鳥のケージの中が清潔であるかどうか、店員が鳥に詳しいかどうかも決め手になります。
セキセイインコの雛の飼い方。まずは必要な物を用意
雛のうちはまだ止まり木に止まることができません。また、成鳥よりも暖かい環境が必要です。
雛のためにプラスチック製のケースを用意してください。
虫を入れるためのケースが丁度良いです。透明なので雛の様子を見ることができ、保温もしやすくなります。
ケースの中には床材をしきつめてください。
床材はウッドチップや紙をちぎったものが良いでしょう。タオルは雛の爪が引っかかるので足や爪を痛める原因になります。ウッドチップはペットショップやホームセンターのペットコーナで買うことができます。紙ならキッチンペーパーがおすすめです。白ので雛の糞の色や状態がわかりやすく、雛のゆるい便の水分をよく吸い込んでくれます。新聞紙は思いのほか水分を吸い込まないのでおすすめしません。
雛のうちは保温が必要なのでペットヒーターも用意してください。
ペットヒーターにはパネル式と電球式があります。パネル式は熱くなりすぎないので安全に使うことができますが、電球式なら雛が成鳥になった後も保温が必要なときに活躍します。ただし電球式は表面が熱くなるので火傷をしないように、必ずケージの外側に取り付けて使うようにしましょう。
サーモスタットも用意すると雛のケースや成鳥になった後のケージを一定の温度に保つことができるのでとても便利です。
セキセイインコの雛の環境も飼い方のポイント
セキセイインコの雛の飼育で大切なのが温度管理です。
成鳥にもなればある程度の寒さにも強くなりますが、雛のうちはしっかり保温してください。30度前後を目安に雛の状態に合わせて調節します。暑がっているようならもう少し温度を下げ、寒がっているなら雛が羽をふくらませなくなるまで温度を上げて様子をみてください。湿度は60%くらいが良いでしょう。
床材を敷くことで保温しやすくなりますが、タオルなどは使わないようにしてください。セキセイインコの爪がひっかかって怪我の原因になります。
雛のうちは一日のほとんどを寝て過ごします。雛が安心して休むことができるように静かで落ち着ける場所に雛のケースを置いてください。餌を与えるときだけ、テーブルの上などさし餌がしやすい場所に移動させると良いでしょう。雛のケースの上にはタオルなどをかけて薄暗くしてあげます。
- さし餌をしているうちは水を与える必要はありません。容器に入れた水を設置したところで容器をひっくり返して床材を濡らしてしまったり、誤って水の中に入ってしまうと体を冷やしてしまいます。
- ケージの中の掃除も必要です。雛はほとんど眠って過ごしますので、さし餌をするタイミングなど雛が起きているときにさっと済ませてしまいましょう。雛の便で汚れた床材を取り除き、床材が少なくなった分を足しておきます。
セキセイインコの雛の飼い方。さし餌の方法について
雛の餌の作り方
容器に粟玉を入れたらお湯を注いで20分ほどつけておきます。一度お湯を捨て、パウダーフードを加えて混ぜてください。再びお湯を入れてよく混ぜ、ドロドロの状態にします。餌が40度くらいになったら出来上がりです。
雛にさし餌をしている最中に餌が冷たくなってしまうことも多いです。雛は冷たい餌は食べないため、40度前後をキープする必要があります。餌が冷めてきたら湯煎をして温めてください。お湯を足してしまうと餌がゆるくなりすぎてしまいます。
さし餌の仕方
スプーンに適量を取り、雛のくちばしに持っていくと雛は口を開けて食べてくれます。餌に気づかずに口を開けないこともありますので、スプーンの先をくちばしにあてて開けるように促してみると良いでしょう。
雛を購入するときにペットショップでさし餌の方法を聞いておくと良いでしょう。これまでと同じやり方のほうが雛にとっても違和感がないため、スムーズにさし餌ができるでしょう。
雛の成長に合わせて飼い方も変えていく
雛の羽が生え揃ってくると、羽をバタバタさせて今にも飛び立ちそうな仕草が見られます。足にも力が入り歩行もしっかりとしてきます。
- まず止まり木に止まる練習をさせるために、雛のケースの中に止まり木をセットしてください。ケースの幅に合わせた止まり木を用意し、ケースの中の低い場所に突っ張らせて取り付けます。うまく取り付けられない場合は床に置くタイプの止まり木を用意すると良いでしょう。
止まり木にしっかり止まっていられるようになったら、成鳥用のケージに慣れる練習を始めます。ケージの中の止まり木も下の方にだけセットし、まずは日中だけケージの中で過ごさせてみてください。問題なければケージで過ごす時間を長くしたり、上にも止まり木を取り付けて様子を見ます。 - さし餌から大人用の餌に移す準備もしましょう。さし餌を与えながら乾いた粟玉も雛のケースの中にセットしておきます。雛の足元にばらまいておくと興味を示して食べ出すことが多いです。粟玉を食べているようなら、大人が食べる殻付きの餌もばらまいてみてください。粟の穂を置いてみるのも良いです。セキセイインコは粟の穂が大好きなので、雛もすぐに食べだすことが多いです。殻付き餌を食べる練習にも丁度よいでしょう。ただし、粟の穂ばかり食べて殻付きの餌を食べない場合もありますので、その場合はおやつとして与えるくらいにしておきましょう。
- 殻付きの餌を食べだすと、これまで食べていた雛用の餌には興味を示さなくなる場合が多いです。さし餌を問題なく食べているのなら、さし餌の量や回数を減らして徐々に大人用の餌に切り替えていきます。さし餌を全然食べないという場合は殻付きの餌の上から乾いたパウダーフードをふりかけてみてください。成鳥の場合はパウダーフードをふりかけただけでいつもと違う餌だと考えて食べない場合もありますが、雛のうちは抵抗なく食べてくれることが多いです。今後もビタミン剤や薬などを餌に振りかけて与える場合も出てきますので、粉っぽい餌に慣れさせておくこともできます。
- 乾いた餌を食べるようになると水を用意する必要があります。雛が飲みやすいように浅い容器に水を入れ、雛のケースの中に置いてください。ケースの中の水はあっという間に汚れてしまいますので、こまめにチェックして取り替えるようにしましょう。冷たい水だと雛の体を冷やしてしまいますので常温の水にしてください。